子供に勉強を教えるということは、大変なことです。
正確に言うと、イライラして子供に当たることなく勉強を教えるということはかなり難しいでしょう。
プロの塾講師として毎日毎日子供に教えている僕でも思うことですから、親御さんたちはとても大変だと思います。
塾の面談でも「子供に勉強させるのが難しい」といった悩みは非常に多く聞きます。それを聞くたびにどのご家庭でも悩んでいることだと実感します。
正直なところ、普段の家事や仕事に追われる忙しい生活の中で子供に根気強く教えるというのはしんどいことだと思います。
そんな中で僕が思うのは、イライラして怒ってしまうなら勉強を完全に外注したほうがいいということです。
その理由も含めてこの記事で説明できればと思います。
子供に勉強を教えてイラつくのは普通
重ねて言いますが、子供に勉強を教えて怒ってしまうのは自然な反応だと思います。
「子供に期待をしすぎてはいけない」と分かっていても、どうしても期待をしてしまいますし、子供の将来のことを思ったら勉強をしてもらいたいというのが親心です。
一方で、子供の視点に立ってみれば自ら進んで勉強したいという子は稀でしょう。
これは自分の過去を振り返ってみれば分かります。学生の頃、何も言われなくても進んで勉強をしていたという方はどれくらいいるでしょうか。きっとかなり少ないはずです。
そうすると勉強させたい親と勉強をしたくない子供の間で対立してしまうのも無理ないことです。
どちらが正しいということでもなく、立っている視点が違うからですね。(子供は将来の見通しが付かない面は確かにあると思いますが、彼らは彼らで大事にしていることがあります。)
怒らずに子供に勉強を教える方法
では、親の立場からはどのように子供に対して勉強を教えればいいのでしょうか。
現役塾講師の僕の経験から言うと次の4つに集約されると思います。
①:期待をしすぎない
②:一緒に勉強する
③:目標を数値で示してあげる
➃:勉強を外注する
それぞれについて詳しく掘り下げてみたいと思います。
①:期待をしすぎない
まず、子供に対して過剰な期待をしないようにすることが大切です。
もちろん、子供に対して全く期待をしないというのは間違っていますが、過度に期待をかけてもそれはプレッシャーになってしまいます。
具体的にどうするのかと言うと、その子の成長だけを見てあげるという姿勢が必要です。
子供が勉強をしない、勉強ができないというのは無意識的に何かと比べたうえでの判断です。
他の子どもと比べてしまったり、自分の子供時代と比べてしまったり、比較対象は様々ですが必ず何かしらの基準をもとに「うちの子供は勉強をしない、できない」と思っているはずです。
ですが、いくら子供に理想を押し付けてもその子はその子でしかなく、成長速度は人によってまちまちです。
そうやって外部のものと比較するのではなく、子供自身の過去と比べるとどれだけ成長しているのかに注目するようにしてください。
「少しでも机に向かえるようになった」
「学校の宿題は一応終わらせるようになった」
「YouTubeで勉強関連の動画も見るようになった」
このように、小さな1歩でも子供の成長を認めていくという姿勢が何よりも大事だと思います。
時間はかかるかもしれませんが、自分の成長を親がちゃんと見てくれているという安心感は子供を大きく成長させるはずです。
②:子供と一緒に勉強する
子供が勉強しない理由の1つに、「親はうるさく言うけど説得力がない」というものがあります。
確かに子供の目線に立ってみれば「勉強しろ、勉強しろ」と親がやかましく言っても、その親が勉強していなかったら説得力はないですよね。
僕たちだって、上司から「お前はここができていない、もっと頑張れ」と指摘されても、その上司もできていないなら全く従う気は起きません。それと同じです。
勉強することに対して説得力を持たせるシンプルな方法は、親も勉強するということです。
僕自身、小学生の頃は勉強が好きではなかったですが、毎週土曜日に父親と漢字テストで勝負するという行事がありました。
2人で漢字を勉強して(父もパソコン仕事ばかりで全然漢字が書けなくなっていました笑)、点数を競い合ったのを今でも強烈に覚えています。
流石に親が目の前で勉強をしているわけですから、僕も勉強から逃げるわけにはいけません。自然と漢字を勉強するようになりました。
勉強を一緒にやるといっても、受験で出題される難問に一緒に向き合う必要は必ずしもありません。
例えば漢字や地理・歴史といった常識的なことを一緒に勉強するというのは効果的です。(大人は今までの蓄積もありますし…笑)
それ以外でも、例えば自分が資格試験の勉強をしている姿を見せるなども良い影響を与えられると思います。姿にかけて勉強とはどんなことなのかを教えてあげましょう。
③:目標を数値で示してあげる
どんなに優秀な子でも、目標をしっかりと立てて学習するというのは難しいです。
とりわけ最終的な目標から逆算し、日々やることにまで落とし込むというのは大人が見てあげないと不可能だと思います。
例えば、受験本番で各教科7割を取れば合格できるという状況であれば、次のように示してあげるのが良いでしょう。
・合格のために過去問で7割を毎回取れるようにする
→そのためには12月までにテキストを2周して弱点を潰す
→1カ月で30章分を解き進める
→1日に1.5章のペースで進める、週末にその週の復習をする
ポイントは数字を使って明白に示してあげることです。
「とにかく気合を入れて頑張ろう」と僕たちはついつい言ってしまいがちですが、子供も頑張らないといけないということは分かっています。
そうではなくて、具体的にどれくらいのペースで取り組んでいけば目標を達成できるのかを定量的に示してあげる必要があります。
上記の例では取り組む課題量にフォーカスして目標を決めていますが、勉強する時間に注目して計画を立てるというプランニングもいいでしょう。親が子供のコーチになるイメージですね。
ちなみに、数値化することが苦手という方は次の本が詳しく、参考になります。
子供のことだけではなく、親御さんの仕事にも活かせる内容が豊富なので、ぜひ手に取ってみてください。1冊あたり2~3時間程度で読めるボリュームでした。
➃:勉強を外注する
ここまで読んでいただいくと、「え…子供の勉強に対して親がここまで手を回さないといけないのか…」と感じた方も多いのではないでしょうか。
子供に勉強を教えるというのは並大抵のことではありません。ましてや、他の子供たちと争って狭き門を突破する受験においては尚更です。
しかも、子供が大きくなるにつれて勉強内容は難しくなりますし、反抗期に入り意思疎通が難しくなっていくケースもあります。
親御さんは普段の仕事や家事でクタクタなのに、子供の学習をしっかりと管理して勉強を教えていくというのは相当な労力です。イライラしたり、怒ってしまうのは当然のことだと思います。
そんな中で選択肢の1つに入れてほしいのが、勉強は完全に外注するということです。
現代では様々な方法で子供の学習をサポートするサービスがそろっています。塾や家庭教師、オンラインでの学習サービスなど選択肢はたくさんあります。
個人的には小さなお子さんで集中力が持たない、勉強が好きではないというケースは家庭教師や塾を検討し、比較的大きなお子さんはオンライン学習も視野に入れて検討していただくのが良いかと思います。
こう聞くと、「それは親の職務放棄では…?」と思われる方もいるかもしれませんが、そんなことは断じてありません。
「餅は餅屋」と言われるように、どんなことでも専門家から習った方が習得は早いですし、イライラしてしまうというストレスを緩和できれば家庭はうまく回っていきます。
親御さんだけが抱え込むのではなく、塾や家庭教師とも問題を共有できるのも大いに助けになると思います。どうしても子供に勉強は教えられないという場合は思い切って外注してみましょう。
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詳細については次の記事にまとめていますので、ぜひ参考にしてください。
家庭教師のノーバスの特徴・口コミ・料金まとめ。【最悪】は真っ赤なウソです。>>
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まとめ
子供に勉強を教える際にイライラしたり怒ってしまうのは当たり前で、本気で子供をサポートしようとするとかなりの忍耐力や労力が必要となります。
もちろん中には仕事をしつつ、子供サポートを全力でしている「スーパーな親御さん」もいらっしゃいますが、98%の方はそうではないと思います。
子供に勉強を教えるというのは思い切って外注して、家庭内のストレスを減らしましょう。そうした方が子供も勉強に向かいやすくなるはずです。
塾や家庭教師、オンラインサービスはどれも無料体験ができるので、まずは体験してお子さんに合うものを見つけてあげてください。
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