京大英語の勉強法・対策・参考書ルートを元京大生が全て語ります

勉強法

京都大学の英語はかなり特殊です。僕はその京大「らしさ」がとても好きなのですが、受験生にとっては大きなハードルとなっていますよね。

僕自身、英語はそこそこ得意だと思ってましたが浪人してしっかりと対策するまでは京大英語に太刀打ちできませんでした

この記事では、元京大生&現役塾講師である僕が経験した、京大英語の対策と今おすすめできる参考書について紹介します英語がヤバすぎる人だけ読んでください

京大英語の特徴

僕が思う京大英語のイメージはグラップラー刃牙に出てくる「打岩」です。己の五体だけで岩を打ちこわし、球体を作っていく…そんな感じのイメージではないでしょうか(伝われ)。

それは半分冗談ですが、京大では構文・単語を高い精度で読み取りそれを表現する力(英文解釈)と、状況をイメージして平易な英文で表現する(英作文)2つの力を求められています

大問の構成としては大問1・2が英文解釈が各3題ほど、大問3が英作文2題という風になっており、近年では説明問題も出題されるようになったものの傾向は大きく変わっていません。

この2つがシンプルである分、誤魔化しが効かず普段から英語の力を鍛え上げている人でないと突破できないのです。実際の難易度がどれくらいなのかも見ておきましょう。

>>【入りやすい?】京大法学部の倒し方を出身者がガチで語ってみた

京大英語の難易度

実際に京都大学の英語の過去問から抜粋してどれくらいの難易度なのか、雰囲気を掴んでおきたいと思います。まずは英文解釈の問題は以下のようなものとなっています。

It was dull and cloudy day when we arrived at the railway station outside Upper Harford and, in the diffuse grey light, they seemed older and more frail.

I took my grandmother’s arm as we waited for the train that would bear me away to London.

I may have imagined it, but I believe that I felt her body shaking slightly; it was only a faint tremor, but nevertheless it communicated itself to me, and made me more afraid for her than I had been since my arrival all those years before.

京都大学1993年 英語大問2より

実際の問題では太字部分の和訳が出題されていました。意外と簡単に思うかもしれませんが、指示語をしっかりと辿らないと誰の何について話をしているのか全く伝わりませんし、よく分からない単語を推測して訳せるか、無生物主語・過去完了は大丈夫かなど様々な観点も含まれています。

別に翻訳家になれと言われているわけではないですが、学習してきた文法・単語を使っていかに伝わる内容で表現できるかどうかを問われているのが京都大学の英文解釈です

次に英作文についてですが、次のような問題が出題されます。

子供は好奇心のかたまりだ。それが、多くの動物の場合、成熟すると幼い時ほどには好奇心を示さなくなるらしい。ところが人間は年をとっても様々なことに興味を持ち続けることができる。してみると、人間はいつまでも子供でいられるという特権を享受する幸福な種族であるのかもしれない。

京都大学2001年 英語大問3より

驚くかもしれませんが、上記のような文章を丸々英作文で表現する必要があります。しかも2題出題されるので個人的にはかなり頭を悩ませるパートだと思います。

いきなり「子供は好奇心のかたまりだ」とありますがこれは直訳しても意味が通じませんよね。例えば「子供は好奇心がいっぱいである」「子供は好奇心そのものである」といったようにパラフレーズして訳さないと意味が通じません。

このように筆者の意図を汲み取り、自分がストックしている英語で平易に表せるかを求められている私見だと思います

京大英語の勉強法と対策

上記で紹介したような問題で、文系なら英語は6割は何としても取りたいところ。でもどのように勉強すれば達成できるのでしょうか。英文解釈と英作文それぞれの勉強方法と対策についてお伝えしていきます。

①:京大英文解釈の対策・勉強法

まず、英文解釈の問題の対策としては長文読解と英文解釈の練習をひたすらやってください。個人的には長文読解=英語を英語で理解する力をつける、英文解釈=英語を自然な日本語に変換して表現する訓練だと思っています。

どういうことかと言うと、先ほども確認したように京大の英語では英文を解釈→それを表現するところまで求められています。そして、時間をかけたいのは表現の方です。

「エト…エーット…」とちいかわのように英文の意味を取ることに頭を悩ませていては正直戦いになりません。英文はすらすらと読めて状況もイメージできる、それをどうやって表現できるかという段階まで長文を読んで読みまくって英語力を上げておく必要があります。

それと並行して英文解釈を練習して、自然な日本語で表現するアウトプットの練習もしていってください。こちらに関しては1人ではどうしても限界があるので絶対に第三者に添削してもらいましょう

②:京大英作文の対策・勉強法

次に英作文ですが、基本的な構文を自由に使えるようにしておくのはもちろんのこと、京大形式の問題に慣れていくことが大事です。僕はひたすら過去問に取り組み、何を言いたいのか掴む→それを平易な英語で表現するという勉強を繰り返していました

先ほども紹介した通り、京都大学で出題される英作文は日本語自体が難しいです。直訳しても意味不明な文章が出来上がる場合が多いので、「簡単に言ったらどういうことか」を普段から考える癖をつけることが大事だと思います。

もちろん、英作文の添削も中々一人では難しいです。表現が合っているか合っていないかはできるだけ添削してもらい、もう一度書き直すという練習をしていくことで英作文の力は磨かれていきます

英作文に関しても、必ず添削してもらうようにしてください。よっぽど英語が得意な人でも、自然なニュアンスで書けているか、語と語の組み合わせは間違っていないかなどは判断できないと思います。

身近に京大英作文を添削してもらえる環境がない方はアイディーの英文添削サービスがおすすめです。定額コースと都度払いコースがあるので、まずは都度払いのコースでどんな添削をしてもらえるのか試してみてもいいかもしれません。

京大英語のおすすめ参考書ルート

では、骨太の京都大学英語で合格を勝ち取るためにはどの参考書を使っていけばいいのでしょうか。ここでは市販の教材に限定して、単語・英文解釈・長文読解・英作文のおすすめの参考書ルートを紹介したいと思います

①:単語編

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英単語のおすすめは「速読英単語シリーズ」です。こちらはただ神経衰弱のように単語を暗記するのではなく、長文を読む中で単語を覚えていくことに重きを置いています

京大レベルの英語に対処するためには速読英単語上級編までを勉強しておきましょう。先ほどもお伝えしたように、普段の中で英語をそのまま英語で理解できるだけの力を身に付けることが大事。速読英単語シリーズは否が応でも英文を大量に読むことになるのでおすすめの教材です。

②:英文解釈編

英文解釈で僕がおすすめしているのは「英文解釈の技術100」です。その名の通り100個の問題が用意されており、様々なパターンの和訳問題に触れることができます

構文の把握が不安という方はぜひこちらの教材を使い、高3の夏までに英文和訳に慣れていってください。この参考書もレベルは色々ありますが「英文解釈の技術100」が良いです。(「基礎英文解釈の技術100」もあるので購入するときは注意!)

③:長文読解編

英語長文の教材は世の中に数多くありますが、おすすめなのは解説が豊富であり、音声が付いているものです。

その基準を満たすものとしておすすめなのがポラリスシリーズです。スタディサプリでもおなじみの関先生が監修した参考書で、解説がとても丁寧。音声も付いているので復習にももってこいの教材だと思います。

➃:英作文編

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英作文でおすすめなのはZ会から出ている「英作文のトレーニング実践編」です。これ1冊で和文英訳・自由英作文までカバーでき、大切な視点を教えてくれる本です。

暗唱例文も付いているのもポイントで、例文を覚えて表現を盗む→それを使って英作文を書くという練習していく中で確実に力をつけることができます。

まとめ

京都大学の英語はシンプルな分、ごまかしがきかず、総合的な英語力を鍛えていかないと太刀打ちができません。

今回も紹介しましたが、まずはどんな問題が出るのかを把握してそれに向けてどう勉強していけばいいのか計画を立てていきましょう。紹介した参考書もあなたの助けになると思います。

着実に勉強していけば必ずこの壁は乗り越えられます。自分を信じて勉強していってください。

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