京大に浪人してまで行く価値があるのかというと、僕はまぁあると思います。
あのゆったりとしたキャンパスでの生活は今でも僕の根幹にありますし、面白い人たちとの出会いがたくさんあったからです。
ただ、浪人してまで行く価値が世間一般的に認められているのかというと疑問です。京大に浪人して行くかどうかについて僕の経験からまとめてみましたので、1つのサンプルとして読んでみてください。
京大生の浪人・多浪率って?
興味があったので最近のデータを調べてみました。2021年のデータによると合格者の65%程度が現役生らしいです。僕が入学した2014年当初はもう少し浪人生が多かった印象がありますが、センター試験が廃止され、共通テストが導入されたこと、コロナが猛威を振るっていたこともあり受験生全体の浪人率が下がっているのが影響しているのだと思います。
ちなみに2年以上浪人しているいわゆる「多浪」の率は数パーセントだと思います。
僕が入学したとき、同じクラスには僕ともう1人だけしか2浪はいませんでした。といってもだからと言って浪人を敬遠する必要はないと思います。その理由を説明していきます。
京大生は浪人を気にしない
ぶっちゃけ、京大生は浪人を気にしないと思います。もっと正確に言うと、浪人していることがステータスにはならないという感じでしょうか。
京大にはとびぬけて変な個人や集団がいるので、正直浪人しているくらいでは気になりません。「へー浪人したんだね。頑張ったね。」ほどの感じです。
まあ、僕自身も入学した当初はちょっと気にしていましたが、少し経てば全然気にならなくなりました。時が解決していくれるのは他の大学でも同じかもしれませんが、京大の場合は1浪・2浪程度ではかすんでしまう強烈な個性がゴロゴロ転がっている感じです。ある意味過ごしやすいです。
また、留年率も非常に高いので現役で入っても後輩に先に卒業されるということはザラです。僕は卒業の書類を取りに行ったときに同級生に「卒業おめでとうございます!」と祝われました。
特に、総人の巣窟(折田先生像があるところのキャンパス)では留年したツワモノ達とのエンカウント率が高いのでぜひ行ってみてください。
このように浪人は全く気にならないのが京大です。他の大学とは良い意味でも悪い意味でも違います。この環境を楽しみたいなら、浪人しても行く価値はあると思います。
浪人時代の勉強スケジュールなど
さて、浪人して京大に行くのが気にならないと分かったところで、浪人時代の僕がどのような勉強スケジュールをこなしていたのかを紹介したいと思います。
・6時30分…起床・朝食など
・7時30分…家を出る
・8時30分~19時…予備校の授業
・20時30分~22時…帰宅・夕食・入浴など
・22時~24時…予習・復習
予備校が家から1時間ほどかかったところにしかなかったので結構つらい毎日でした。しかも僕は朝が弱すぎるので、毎日朝食を詰め込んで家を出ているような状態でしたね。
休憩なども引いて考えると勉強自体は1日10時間~11時間くらいをやっていたと思います。
電車での移動時間も長かったので単語帳や長文を何度も繰り返し読んでいました。予備校が休みの時は基本、家に引きこもって河合の数学テキストを何周も復習したり、生物や世界史などの暗記科目を整理したりということをしていました。
これを毎日ですから、最初のうちは発狂しそうになっていました。
ただ、人間慣れていくもので段々とこの生活が当たり前になってきます。ちなみに僕が入った京都大学法学部の倒し方については別記事で触れているのでそちらも覗いてみてください。
>>【入りやすい?】京大法学部の倒し方を出身者がガチで語ってみた
浪人時代に考えていたこと
京大を目標に浪人していた時は割と充実していました。あとから分析してみると「京大に合格する」という目標があり、それに向かってひたすらに努力するというシンプルな生活が気に行っていたのだと思います。
模試を受けて偏差値や判定が上がっていき、最終的には京大オープンで名前が載ったりして自分の成長を感じられたのは素直に嬉しかったです。
それと同時に浪人生(しかも2浪)というレッテルが張り付けられてしまい、高校生でもなければ大学生でもない、とても中途半端な存在に自分を感じていました。
小さな町だったので少し出歩くと同級生や後輩にも「見つかってしまう」というある種の脅迫観念もあり、ビクビクしながら過ごしていたと思います。ちなみにそのせいで運動不足になり、3キロくらい太りました。
あとは両親に申し訳ないという気持ちが強かったですね。うちはお金はあんまりなかったですし、1年目は特待生で予備校の授業料は半額になっていたのですが2年目は普通に金がかかっていたので…
浪人するには覚悟が必要
ということで、浪人するには3つの条件が必要だと思います。それは次の3つです。
①:どうしても京大に行きたいという覚悟
②:勉強を楽しむという感覚
③:経済的な支援
まず一番大切なのは「何が何でも京大に行きたい」という覚悟です。この気持ちが弱いと勉強自体が続きませんし、そこまで確固たる意志がないなら他の大学に行った方がいいです。浪人して受験勉強を再開する前に自分が本当に望んでいるものは何なのかをじっくりと考えてみましょう。
また、勉強を開始してもそれを苦痛だと思っていては話になりません。1日10時間以上の勉強を楽しめるだけのメンタルが必要です。
僕の場合は普段の勉強は自分のレベル上げ、模試は中ボス戦、入試はラスボス戦という感じで勉強のRPGゲーム化をしていました。別にこれをマネしてもらわなくていいですが、自分なりに勉強を楽しむための工夫が必要です。
そして、浪人して予備校に行くならお金がかかります。夏期講習や冬期講習を合わせると100万円近くかかってしまうことも…普通の高校生にそんなお金は払えないので、親御さんなどに出してもらうしかないですが、家庭の事情によってはなかなか厳しいことも。
今はオンラインで学習できるサービスもありますのでそちらも検討しつつ、現実的なラインを探ってみてください。
まとめ
京大に浪人とくに多浪して行ったとして目立つのかというと、正直目立ちません。最初の自己紹介のときくらいです。もっとクセが強い人たちがわんさかいますので。
ただ、本当にそこまでして京大を目指すのかは一旦立ち止まって考えたほうが良いと思います。個人的には浪人して勉強するのは色々学べますしおすすめですが、もちろんそれ以外の道もあります。1年・2年を勉強に費やしてまで行くかどうかを決めるのはあなた次第です。
そして、お金の面も心配したほうがいいです。僕は予備校にも行かせてもらいましたが大学在学中は奨学金を借りての生活で、今も返済があります。
それでも後悔はしていませんが、家庭によってこのあたりの事情は違うと思います。話しにくい話題だとは思いますが、しっかり親御さんと話し合っておきましょう。
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