全レベル問題集古文の評価と効果的な使い方をレビューしてみた。

古文

その名の通りレベル別に分かれていることから使いやすいのが旺文社の『全レベル問題集シリーズです。

その中でも『全レベル古文3』に関しては私大向けの受験生教材として使いやすく、僕自身も教材として活用する場面が多くあります。

実際にどう使えばいいのか、どれくらいの難易度なのか、そしてどのように評価できるのかについて実際に自分でも解いてみた僕の立場から詳しくお伝えしたいと思います。

また、全レベル古文3の次は何に進めばいいのかについてもお伝えいたします。

全レベル問題集古文のレベル感と難易度

全レベル問題集古文は全部で1から4までのレベルに分かれています。各レベルがどれくらいの難易度なのかと言うと次のように説明されています。

全レベル問題集1:基礎

全レベル問題集2:共通テスト

全レベル問題集3:私大標準

全レベル問題集4:私大難関

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レベル1は基礎を固めることを目的としたもので、古文の学習を始めたばかりの人でも無理なく挑戦できると思います。全部で10題というボリューム感も入門にはちょうどいいですね。

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レベル2からは大分難易度が上がっています。かつてのセンター試験や共通テストを意識した問題が並んでおり、このレベルから難しすぎて手が出ないという人もいるかと思います。その場合は「古文上達45」で読解方法と文法知識を見直していくのが良いです

>>「古文上達45」の評価と使い方。早稲田からGMARCHまでコレ1冊で十分?

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レベル3は私大標準レベル。具体的には日東駒専・産近甲龍・成成明学といった大学を基準としています。

実際に本書に収録されている問題も上で挙げたレベルの大学の問題であり、1冊をしっかりとやりこめば古文の力は十分についていくと思います。

最後にレベル4は難関私大レベルで、GMARCHや早慶上智、国公立大学を基準としたものです。

こちらは流石に難しく、記述問題も含まれているため使う人を選ぶ参考書になっていると思います。なのでまずは全レベル3に取り組んでキッチリと理解していくことが大事です。

レベル3に取り組むレベルとしては文法・単語を8割ほどおさえ、共通テストレベルで6割ほど取れていれば十分かと思います。共通テストの難易度は結構高めで、古文は読解を重ねないと伸びてはいかないからです。

全レベル問題集古文の実際の評価

問題量:☆☆☆

難易度:☆☆☆☆

 解説:☆☆☆☆

 付録:☆☆☆

 値段:☆☆☆☆☆

全レベル問題集古文を5段階で評価してみると上のようになりました。

問題は全部で10~14題収録されており一般的な問題集と同じくらい~やや少なめと言え、難易度は基礎~難関まで十分にカバーされていると思います。

ただし一部短めの記述問題があったりとマーク形式しか収録されていないものと比べると若干レベルが高いと言えます。

解説は詳しくなされており問題の解き方だけではなく背景知識も紹介してくれていますが、全文訳のところで品詞分解があまりなされておらず古文に慣れていないとどこで区切ればいいのか迷うことがあるかもしれません。

一方、点数の基準と合格ラインは明確に示してくれているので、より本番の形式に近い状態で演習することができます。

全レベル問題集の特筆すべき点はその値段で、950円+税というのは参考書の中でもトップクラスに安いと言えます。受験生には手が出しやすい価格で有難いですね。付録は一般的な活用表と各大学の簡単な傾向を載せてくれています。

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全レベル問題集古文の気になる点

基本的によくまとまった問題集ですが、気になるのはやはり品詞分解がサラッとなされていることです。古文初心者というよりも自分で品詞分解をすることに慣れており、見ただけである程度文の区切りが分かる方でないとこのレベルは難しいでしょう。

まずはより詳しく品詞分解を載せてくれている『ポラリス古文1』などから取り掛かり、どこで区切ればいいのかを練習してから『全レベル問題集古文3』に進むのが良いかと思います。

>>ポラリス古文1・2の評価と効果的な使い方を現役塾講師が解説!

あとは各問題ごとに配点と合格基準が掲載されていますが、本当にこれでよいのかは疑問が残ります。というのも記述形式の問題を含むときでも同じような合格基準になっておりレベルの差がそこまで考慮されていないようにも思えるからです。

点数はあくまでも目安として、良い点が取れた・悪い点が取れたからと一喜一憂しないように。この段階では問題自体に慣れていくことが大事で、その点では多くの形式に挑戦できる本書は良い参考書だと思います。

全レベル問題集古文3の次に取り組むべき教材

『全レベル問題集3』まで終わった後、GMARCHなどより高いレべルを目指す場合には『全レベル問題集4』や『ポラリス古文2』、『「有名」私大古文演習』などの参考書に進むのがおすすめです。

一応難易度別に分けておくと次の順で進めるのが良いと感じています。

  • ①:『ポラリス古文2』
  • ②:『全レベル問題集4』
  • ③:『「有名」私大古文演習』

古文が割と得意という人は『ポラリス古文2』は飛ばしてもOK。すべてを必ずやらないといけないというわけではなくあくまでも目安として考えてください。

有名私大 古文演習 河合塾講師_河合出版

日東駒専レベルの問題がある程度解けるようになってきたら徐々にGMARCHレベルにシフトしていくというイメージです。

GMARCHレベルまではいらないけど、日東駒専レベルの問題をもっと解ける力を付けたいという方は、『ポラリス古文2』と『日東駒専・関関同立の古文』に取り組むことをおすすめします。

まとめ

『全レベル問題集』は基本から学ぶことができ、日東駒専やGMARCHを目指す受験生にとっては記号だけではなく記述も含んだ多くの形式に慣れることができる最良のテキストだと思います。値段もかなりお手頃なので手を出しやすいのも嬉しいですね。

難易度に関しては、まずは不安な人は1から始めて、ある程度できる人は2や3から取り掛かるのが良いです。中でもレベル3の問題をしっかりと解けるようにしておくのが大事だと思います。

一方で品詞分解に慣れていないと解説を見ても詰まることがあると思います。しっかりと文の切れ目が分かるという人が取り組むのがいいでしょう。

本書が完璧になったら自分の目指すところに応じて次のレベルに進んでいきましょう。古文の勉強方法がそもそも分からないという方はスタサプで超人気講師の解説を聞いてみるのもおすすめです
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