【古文】現代語訳のやり方・勉強法を中学生でも分かるように解説してみた

古文

古文の問題でよくある「次の傍線部を現代語訳しなさい」という問題。

定期テストや入試などでも出題されてしまいますが、うまく解答できず困っている人も多いと思います。実際、僕も最初に出会ったときは「こんなの無理ゲーだろ」とか思っていました。

でも、コツさえ押さえてしまえば十分に点数を稼ぐことができるのが古文の現代語訳問題なんです。

この記事では、中学生や高校生の「古文の現代語訳ができない」という悩みを現役塾講師の目線で100%解決します。一から解説するので、最後まで読み進めてください。

そもそも現代語訳って何?

まず、現代語訳というのが何を求められているかちゃんとわかっているでしょうか。

古文を現代語訳するというのは、今の僕たちが読んでスッと分かる書き言葉に表現するということです。

一般的に古文として問題にされるのは平安~鎌倉の文章がほとんど。「かなし」が「愛おしい」という意味であったり、現代語と同じ言葉でも意味が全く違うということはザラにあります。

また、文法にも「係り結び」や「助動詞の識別」など今の言葉とは違うルールがたくさんあって、それらを踏まえた上で訳さないと意味がチンプンカンプンになってしまいます。

あとは、「書き言葉」という点にも注意してください。例えば「いとおかし」を「めっちゃええやん」と訳したら点数はもらえません。(個人的にはコチラの方が味があって好きですが…笑)

上は極端な例ですが、文章自体を書くことに慣れていない生徒さんも多く、気を抜くと口語調になっていたというのはよくあります。

古文の現代語訳をするために必要なこと

現代語訳というのがどういうものか分かったところで、次に実際に古文を訳すときに必要なことをお伝えします。それは次の3つに集約されます。

古文単語

②:古典文法

③:背景知識

①:古文単語

先ほども少し説明した通り、古文単語は現代語とはかなり意味が違っていますし、古文でしか出てこない単語も山ほどあります。

英語を勉強するときも英単語を覚えますが、それと同じように古文単語も覚えていかないと古文を現代語訳することはできません。古文=外国語と思っておいた方がいいです。

目安としては高校生だと300~400単語程度は確実に必要で、中学生の場合は志望校によって必要な単語数は変わりますが50~200単語と言ったところでしょうか。

都立高校受験の場合はほぼ対策不要ですし、中高一貫校だと中学3年生から古文単語帳が配られたりもするなど中学生の古文単語はまちまちです。

一方で文系の高校生は大学入試で古文を使うところがほとんどなので、単語の勉強も避けて通れません。

いずれにしても古文単語が必須な場合は早い段階で覚えていった方がいいですね。高校まで見据えると『重要古文単語315』がおすすめです。

>>『重要古文単語315』は足りない?使い方と覚え方を徹底紹介します。

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②:古典文法

古典文法も避けては通れません。こちらも英語を勉強するのと同じように身に付けていないと正確な訳出ができないからです。

例えば、次の文章を見てください。

・雨降らば、行かむ。

何となく「雨が降っても行こう」とか「雨が降るので行こう」などと訳したくなりますが、これは「雨が降ったら行こう」と現代語訳するのが正解です。

このようにいくら単語だけを知っていても文法=どう訳すかのルールを知らないと全く点数にならないということがしばしばあります

放置していても自然とは身に付かないので、1冊文法の教材を早い段階で終わらせてしまうのがおすすめ。中でも僕がいつも生徒と一緒に使っているのが「ステップアップノート」シリーズです。

>>【古文】ステップアップノート30の使い方とレベル感を徹底評価

③:背景知識

単語と文法を押さえても、実はまだ足りません。というのも、当時の常識は現代のそれとはかなり異なっており、時代背景を押さえておかないと混乱することがあるからです。

例えば、当時の結婚というのは夫が妻のもとへと通うのが一般的な「妻問婚」ですし、貴族には位が決められており敬語が使われる、仏教を篤く信じているいる人が多い…などなど現代の感覚にはそぐわない部分がたくさんあります。

当時の背景知識については学校の授業でも解説してくれると思うので、まずは授業をしっかりと聞いてメモを残して振り返ることがでるようにしておくのが大事です。

それでも足りないという人は、古文の常識がまとまった参考書もおすすめ。こちらの参考書は綺麗にまとまっているので手元に1冊置いておいてもいいと思います。

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実際の現代語訳の流れ

では、古文に必要なものが分かったところで、いよいよ実際の現代語訳の流れを紹介したいと思います。今回は次の文章を使って、どのように現代語訳を勉強するかを見てみましょう。

花の咲き散る折ごとに、「乳母なくなりし折ぞかし」とのみあはれなるに、同じ折なくなり給ひし侍従の大納言の御娘の手を見つつ、すずろにあはれなるに…

『更級日記』より

まずは本文をノートに書いたり、コピーして貼り付けるのが良いと思います。その際の注意点としては行のスペースを広く空けておくこと。横には品詞などを書きこんでいくので余白がないと厳しいです。

本文の準備ができたら品詞分解をしていきます。次のように品詞ごとに区切っていってください

品詞ごとに区切ることができたら、用言(動詞・形容詞・形容動詞)・助動詞・助詞がどんな働き・どんな意味なのか書いていきましょう

正直どこまでも詳しく書けますが、僕の場合は次のような感じで書いています。

意味が分からない単語はノート下段にメモをしておくと分かりやすです。単語を調べる際に古文の紙辞書を使ってもいいですが、僕は電子辞書かWeblio古語辞典をおすすめします。

そしてノートの違うページには現代語訳を書いていきます。今回の文章だと次のようになりますね。

基本的には品詞分解に沿って単語の意味や助動詞の意味に注意しながら訳せば大丈夫ですが、この時注意点が2つあります。それは①主語を補うことと、②目的語を補うことです。

今回の文章では正直あまり補うことがありませんが、「誰が何をどうした」ということがしっかりと伝わるように書くことを意識するのがコツです。

最初は大変だと思うので、全文を訳すのではなく部分に分けて取り組むのが良いです。地味に感じるかもしれませんが、入試まで見据えるた勉強として品詞分解→訳出を心掛けてください。

まとめ

古文の現代語訳をする際には、単語・文法・当時の常識が欠かせません。まずはある程度知識として知っておくことは絶対に必要です。特に単語と文法は早いうちに固めていきましょう。

そして、いよいよ現代語訳をするという際にはまず品詞分解をして分からない単語や文法を調べる→それに従って現代語訳をするという流れでやっていきましょう。

自分で現代語訳した文章は一行ごとに読み返して、ちゃんと初見の人にも意味が伝わるかどうかを見てください。具体的には主語と目的語が明示されていない場合、それを補って訳すように意識してください。

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